民事訴訟口頭弁論でのウェブ参加

令和6年3月1日より、民事訴訟の口頭弁論においてもウェブでの参加(リモート)が可能となりました(民事訴訟法等の一部を改正する法律)。

裁判官は裁判所に出廷する必要がありますが、原告と被告の一方だけでなく、原告被告双方のウェブでの参加も可能です。また、口頭弁論では「映像と音声」両方が必要ですので、電話の様に音声のみの方法で参加することはできません。

訴訟審理の長期化対策、裁判手続きの効率化のため、令和4年5月にIT化を進める法改正がされましたが、改正内容については段階的に施行されており、令和5年3月1日施行の弁論準備手続の期日や和解の期日でのリモート参加に加えて、今後、人事訴訟・家事調停におけるウェブ会議を利用した離婚・離縁の和解・調停の成立、合意に相当する審判の成立などが予定されています。

民事訴訟法87条の2
1 裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方が映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によって、口頭弁論の期日における手続を行うことができる。
2 裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、審尋の期日における手続を行うことができる。
3 前二項の期日に出頭しないでその手続に関与した当事者は、その期日に出頭したものとみなす

民事訴訟法170条
1 裁判所は、当事者に準備書面を提出させることができる。
2 裁判所は、弁論準備手続の期日において、証拠の申出に関する裁判その他の口頭弁論の期日外においてすることができる裁判及び文書(第二百三十一条に規定する物件を含む。)の証拠調べをすることができる。
3 裁判所は、相当と認めるときは、当事者の意見を聴いて、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、弁論準備手続の期日における手続を行うことができる。
4 前項の期日に出頭しないで同項の手続に関与した当事者は、その期日に出頭したものとみなす
5 第百四十八条から第百五十一条まで、第百五十二条第一項、第百五十三条から第百五十九条まで、第百六十二条、第百六十五条及び第百六十六条の規定は、弁論準備手続について準用する。

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